2012年3月31日土曜日

牛生レバー提供禁止へ

(2012年3月30日20時37分  読売新聞)
牛生レバー提供禁止へ…違反なら懲役か罰金
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120330-OYT1T00911.htm
厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の部会は30日、飲食店や販売業者が牛レバーを生食用で提供することを禁止することを決めた。同省は、内閣府の食品安全委員会への諮問などを経て、今夏までに食品衛生法の基準に盛り込む。違反すれば2年以下の懲役か200万円以下の罰金の刑事罰が科されるようになる。
 新基準では、食品製造でレバーの中心部を63度で30分間、加熱殺菌することも義務づけられる見通し。
 部会ではこれまで、牛の肝臓内部から、重い食中毒を引き起こす腸管出血性大腸菌や、食中毒の原因細菌のカンピロバクターが見つかった事例などを検 討。汚染レバーの排除や、消毒液で菌を完全に除去することなどは困難として、30日の部会では「いったんは生食用の提供を禁止する」という方針で一致。た だ、関係業界に配慮し、「安全性が確保できる新たな知見が得られた場合は再検討する」との条件が盛り込まれた。


 東京新聞 TOKYO WEB
牛レバ刺し提供禁止 2012年3月31日 朝刊 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012033102000050.html


 厚生労働省は三十日、食中毒を防止するため、飲食店が生の牛レバー(肝臓)を「レバ刺し」などとして提供することを法的に禁止する方針を決めた。六月にも施行し、小売店が生食用として販売することも禁じる。
 専門家でつくる厚労省の薬事・食品衛生審議会の部会が同日、提供を禁止すべきだとする見解をまとめたため。厚労省は近く内閣府の食品安全委員会に 諮問。答申を受け、食品衛生法の規格基準に提供・販売を禁止する項目を盛り込む。違反すれば「二年以下の懲役か二百万円以下の罰金」が科される。
 厚労省の調査で昨年、牛の肝臓内部から重症の食中毒を起こす恐れがある腸管出血性大腸菌O157が見つかった。
 現状では加熱殺菌以外に対策がなく、食中毒が増える夏を前に生での提供は禁止する必要があると判断。飲食店には、中心部まで十分加熱するよう義務付ける。
 ただ、汚染防止策が今後見つかれば、あらためて生での提供の可否を検討する。

◆食文化の一面もある

 大阪市立大の西川禎一教授(食品微生物学)の話 哺乳類の肉や内臓を生で食べることに、それなりのリスクがあることは広く知られており、危険性に ついての厚生労働省の判断に異論を挟む専門家はいないだろう。安全面を優先しての一律禁止には賛成だ。ただ、愛好者にしてみれば「消費者が自己責任で判断 すればよい」との意見もあるだろう。食においてゼロリスクはあり得ず、生食には食文化の一面もある。例えば、禁止の対象を子供や高齢者に絞るなどの方法も あったのではないか。
<牛レバーの食中毒> 厚生労働省によると、1998~2011年に各地の保健所から報告があった生の牛レバー(肝臓)による食中毒は128件で、 生の牛肉を調理したユッケによる食中毒(27件)の約5倍に上る。原因は下痢などを引き起こすカンピロバクター菌が97件と最も多く、腸管出血性大腸菌は 22件。死者の報告はない。

[生活クラブ事業連合生活協同組合連合会] 食品の放射能汚染対策、国より厳しい独自基準で4月からスタート

毎日新聞 2012年3月22日
[生活クラブ事業連合生活協同組合連合会]
食品の放射能汚染対策、国より厳しい独自基準で4月からスタート
http://mainichi.jp/select/biz/prtimes_release/archive/2012/03/22/000000042.000002456.html




(PR TIMES) -

 生活クラブは福島第一原発事故以降、扱う食品のほぼ全品目の放射能検査を実施し、2月末までに累計1万5000件を超える検査結果を蓄積しました。この実績をもとに、国の基準より厳しい独自の基準を設定し、4月から適用を始めます。

生活クラブの独自基準値と、国の新基準値(カッコ内)

・飲料水…10 ベクレル/kg(国の新基準値 飲料水…10 ベクレル/kg)
・牛乳(原乳)…10ベクレル/kg(国の新基準値 牛乳…50 ベクレル/kg)
・乳製品(1)…10 ベクレル/kg(国の新基準値 一般食品として…100 ベクレル/kg)
・乳児用食品…10 ベクレル/kg(国の新基準値 乳児用食品…50 ベクレル/kg)
・米…10ベクレル/kg(国の新基準値 一般食品として…100 ベクレル/kg)
・鶏卵、鶏肉、豚肉、牛肉…20ベクレル/kg(国の新基準値 一般食品として…100 ベクレル/kg)
・青果物・魚介類・加工食品・乳製品(2)…50 ベクレル/kg(国の新基準値 一般食品として…100 ベクレル/kg)
・きのこ類…100 ベクレル/kg(国の新基準値 一般食品として…100ベクレル/kg)

※対象核種は放射性セシウム134、137
※「乳製品(1)」は生活クラブの子会社である新生酪農(株)のパスチャライズド牛乳を原料とするヨーグルトやアイスクリーム、生クリームなどで、原乳の段階の放射能検査で10ベクレル/kg以下を達成しているので牛乳と同様の区分にします。
「乳製品(2)」は他の牛乳を原料とするチーズやバター類で、現在の検査実態から50ベクレル/kgを基準としますが、今後の検査で低減できる見通しが立った時点で最終決定を待たずに引き下げて対応します。
※現在取り組んでいる消費材には「乳児用」表示のものはありませんが、「たまごボーロ」など離乳食として利用が考えられるものは「乳児用食品」の区分とします。


●独自基準を設定する3つの理由

1.実現可能な基準です

 生活クラブは福島第一原発の事故以降、今年2月末までに1万5000件を超える自主検査を実施し、すべて公開してきました。積み上げてきた放射能検査の実績をもとに、実現可能な基準であると判断して設定しました。
全品目検査は今後も継続し、結果はすべて公開していきます。
(※)2011年3月~2012年1月までに、全国の自治体が行なった検査数は、100,738件。同時期に生活クラブが行なった検査数は12,550件

2.内部被曝と外部被ばくを考慮しました

 国が4月から施行する新基準値は食品からの内部被ばくだけを想定して設定されています。しかし、生活クラブは外部被ばくがあることを考慮し、国の基準よ り低くすべきと考えました。そして、国が年間1ミリシーベルト未満とする被ばく量の限度を内部と外部被ばくで半分ずつ割り当てる考え方で、食品の摂取量な どに応じて独自基準値を設定しました。主食の米をはじめ、牛乳や鶏卵、肉類など、とくに食べる回数や量が多い食品は基準を低くするべきと考えて数値を設定 しました。

3.生産者と共同して補償のしくみをつくります

 生活クラブの自主検査は検体の提供や公開の合意など、生産者の協力なしには不可能でした。今後、独自基準を超えた消費材は供給を停止します。そして、生 産者とともに原因などの調査を開始し、どうしたら放射能を低減できるか協議をすすめます。さらに供給を停止した生産者に補償するため、組合員と生産者の協 力による新たな補償のしくみを検討します。


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被ばく食材流通防ごう 向日、検査目指す団体が集会

47ニュース
被ばく食材流通防ごう 向日、検査目指す団体が集会 
2012/03/05 11:29 【京都新聞】

http://www.47news.jp/localnews/kyoto/2012/03/post_20120305125308.html
 東京電力福島第1原発の事故を受け、市民の手による食材の放射性物質検査を目指す集会「食材の 放射能は本当に大丈夫?」が4日、京都府向日市寺戸町の市民会館で開かれた。主催する市民団体が食品からの内部被ばくの危険性を参加者に訴え、活動への理 解を求めた。 京都市伏見区の市民団体「市民測定所設立委員会」が主催し市民ら約20人が参加した。 同委員会の奥森祥陽代表が「放射性物質で汚染された 食品の流通が一番怖い。内部被ばくを防ぐため、多くの食品を検査したい。各地にも同様の市民測定所が立ち上がっている」と説…  
  


ブログ「古今東西乙訓三島」
被ばく食材流通防ごう 向日、検査目指す団体が集会


http://blog.goo.ne.jp/tasket/e/c644b588093d18a98bc13c40e8fd3d7c
2012-03-05 18:09:18 | 創 creation
市民団体が食材の放射性物質を検査する必要性を訴えた集会(向日市寺戸町・向日市民会館)東京電力福島第1原発の事故を受け、市民の手による食材の放射性物質検査を目指す集会「食材の放射能は本当に大丈夫?」が4日、京都府向日市寺戸町の市民会館で開かれた。主催する市民団体が食品からの内部被ばくの危険性を参加者に訴え、活動への理解を求めた。

 京都市伏見区の市民団体「市民測定所設立委員会」が主催し市民ら約20人が参加した。

 同委員会の奥森祥陽代表が「放射性物質で汚染された食品の流通が一番怖い。内部被ばくを防ぐため、多くの食品を検査したい。各地にも同様の市民測定所が 立ち上がっている」と説明。5、6月に放射性物質の測定機器を購入し、食品検査を始めるとして、参加者に募金や有料会員への加入を呼びかけた。

 福島県白河市から京都市内に自主避難している宮田陽子さん(46)も登壇し、「福島県にいる間は放射能汚染が不安で仕方がなかった。子どもたちのためにも私たち大人が声をあげないといけない。食品の内部被ばくを防ぐため、関心を持ってほしい」と訴えた。

「イオン」の取り組み

毎日新聞 2012年3月5日 東京朝刊
東日本大震災:どうする放射能汚染/1 スーパー、自主検査強化
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120305ddm013040007000c.html

「放射性物質『ゼロ』を目標に」--。大きな文字で書かれた張り紙が売り場のあちこちに目立つ。2 月下旬の平日午後5時過ぎ、東京都品川区のスーパー、イオン品川シーサイド店。多くの買い物客でにぎわう中、10歳と3歳の子どもを連れた主婦(33)は 「お店が検査しているみたいだし、信頼している」と話し、夕飯用の食材選びを急いだ。一方、1歳3カ月の長女を抱いた主婦(37)は「自分だけのことなら ともかく、娘の離乳食には神経を使う」と厳しい表情を崩さない。
昨年3月11日の東日本大震災を機に起きた東京電力福島第1原発事故で、食品の放射能汚染の不安が一気に広がった。「売り場に並んでいる商品は大 丈夫か」との声に応えるため、大手スーパー、イオン(本社・千葉市美浜区)は事故直後から、プライベートブランド(PB)「トップバリュ」の商品を中心に サンプルを抽出し、放射性物質含有量の自主検査を始めた(牛肉は7月から全頭検査)。
国の暫定規制値は、野菜や肉など一般食品の場合、1キロあたり500ベクレル(4月から適用される新基準値は同100ベクレル)。だがイオンは暫 定規制値の10分の1にあたる同50ベクレルを「独自基準」に設定。外部機関に委託し、昨年末までに農畜産物や牛乳、玄米など計6656件を検査した。基 準を超えた33点は出荷を停止した。
昨年11月には「いくら『安全です』と言っても消費者は納得しない。情報を開示し『主観的に』安心してもらおう」として、野菜や魚などすべての検 体の検査結果をウェブサイトで公開。検出限界値(検出器などで異なるが、イオンの場合、一般食品で10ベクレル前後)や出荷状況も載せた。
そのうえで「放射性物質『ゼロ』を目指す」と宣言。検出限界をわずかでも超えた商品は一切売り場に出さず、「不検出」となるまで、出荷元である契約農家らとの取引を停止する思い切った取り組みを始めた。
近沢靖英・執行役は「小売業は国に従うだけでなく、消費者の気持ちをくみ取って対策をとるべきだ。そうすることで消費回復につながり、生産者を守ることにもなる。消費者の不安な気持ちを理解すれば、限りなくゼロを目指すしかないと考えた」と話す。
イトーヨーカ堂やヨークベニマル、ヨークマートなどを傘下に持つセブン&アイ・ホールディングス(東京都千代田区)も、PB「顔が見える」シリー ズを中心に、外部機関に委託し検査を進めている。野菜・果物の検査数は計501件(肉・魚は非公表)で、検査結果をサイトで公表している。さらに、東北と 関東1都10県の全4700の契約農家に土壌調査を実施するよう求め、肥料や堆肥(たいひ)についても、入手元や原材料の確認作業をしている。

スーパーなど小売各社は原発事故以降、相次ぎ自主検査に乗り出し、その後も対応を強化している。ただ、どんなに検査しても、結果を消費者に信じてもらわなければ何も始まらない。
商品の一つ一つに「放射性物質不検出」と表示すればわかりやすいが、それはできないのが現状だ。「すべてを検査するのは態勢的にもコスト的にも不 可能。検査はあくまでサンプルを取り出して実施する『サンプル検査』になる」と、日本生活協同組合連合会(渋谷区、日本生協連)の内堀伸健・品質保証本部 長は説明する。
日本生協連は、PB「コープ商品」として、米や牛乳、ウインナーなどの加工品を食品メーカーに製造委託し、加盟する全国の生協に卸している。検査 は基本的に、自前の検査センターで精度の高いゲルマニウム半導体検出器を用いて実施。原発事故後から今年1月末までに検査したのは1000件以上に上る。 原料が東北や北関東産だったり、メーカーの工場が東北にある場合など地理的な汚染リスクを考慮してサンプルを選んでいるという。
内堀本部長は「消費者には、行政の検査結果と合わせ、『傾向値』として安全性を判断してほしい」と力説する。例えば牛乳の場合、日本生協連の自主 検査では25品目の原乳を計90件調べ、一度も検出限界(1キロあたり10ベクレル)を超えなかった。各地の自治体が実施するモニタリング検査でも昨年4 月以降、牛乳が出荷規制された例はない。こうした状況を総合的に考慮してほしいのだという。

放射性物質の一つであるセシウム137の半減期は30年にわたる。この先、長く続きそうな食品の放射能対策は、消費不況にあえぐスーパーなど小売業を疲弊させる可能性もある。既に各社の費用負担は大きく膨らんでいる。
イオンのこれまでの検査委託費は1億円を超えた。長期戦になることを予想し、自前の検査体制を整えるため、約2000万円と高額なゲルマニウム半 導体検出器や、1台250万円程度する簡易型の検出器数台の購入も決めた。同社は放射性物質が検出され、出荷を停止した農産物などを買い取っており、この 負担も大きい。
日本生協連も先月、ゲルマニウム半導体検出器を1台新たに購入した。新年度から計2台で年4000検体が調べられる態勢となる。
イオンの近沢執行役は「自主検査は今後もずっと続く。どうすれば消費者にもっと分かりやすい表示ができるかなど、いろいろ考えて進めていかねばならない」と話す。
一方、日本生協連の内堀本部長は、国の要請などに基づくモニタリング検査だけでも既に11万件を超えているとし、「国が本気になればこれだけでき るのだと分かった。検査方法や結果についても、国はもっと分かりやすく国民に伝える努力をしてほしい」と呼び掛ける。【稲田佳代】
◇  ◇
大地に、海に降り注いだ放射線は人々の暮らしを一変させた。土の上で子供が遊び回り、安心して何でも食べられるようになる日は遠い。放射能汚染に苦しみ、その除去に取り組む人たちを追った。=つづく
毎日新聞 2012年3月5日 東京朝刊



 毎日新聞 2012年3月6日 東京朝刊
東日本大震災:どうする放射能汚染/2 検査・公表、悩むメーカー
http://mainichi.jp/life/food/news/20120306ddm013040006000c.html

 ◇風評被害恐れ対応慎重 情報積極開示で販売回復も

おなじみの商品のラベルがパソコンの画面に並ぶ。ヨーグルトにビスケット、冷凍の空揚げ……。商品に含まれる放射性セシウム(134と137の合 計)が1キログラムあたり20ベクレル以下で、安全と思われる商品がデータベース化されている。このサイト(http://bq-maru.com/wp /)は放射能測定器レンタルスペース「ベクミル」(千葉県柏市)が運営。1日に3000件のアクセスがある。
 代表の高松素弘さん(47)は2児の父親だ。子どもが口にしても大丈夫な商品が知りたくて、測定を始めた。対象はスーパーマーケットやコンビニエ ンスストアで手に入る身近なもの。消費者が持ち込む野菜や土の測定の合間を縫って調べており、2月末までに検査を終えた1200点をサイトに掲載した。
 これまで20ベクレルを超えた商品は10点ほどある。商品名は明らかにしていない。同じ商品を検査しても、製造日やロットによって、結果の変わることがあるからだ。高松さんは「放射能測定はとてもあいまい。数値の独り歩きは危険」と強調する。
 食品に含まれる放射性セシウムの新基準値(4月から適用)は一般食品が100ベクレル、牛乳と乳児用食品が50ベクレル。ベクミルの設定する20 ベクレルはかなり低い。測定を繰り返し、何度も20ベクレルを超えた商品はメーカーに報告した。再検査や検査法の見直しを約束するメーカーが多かったとい う。「昨年の秋以降はほとんど基準を超えた商品がない」と高松さんは話す。
     *
 商品に含まれる放射性物質をどこまで調べ、どこまで公表すべきか、食品メーカーは揺れている。
 放射性物質の影響を受けやすい子どもがよく飲む牛乳は、原乳の段階で自治体がモニタリングを行っている。メーカーは独自に商品に含まれる放射性物 質を測定しているが、結果の公表に慎重だ。乳業大手の明治は「自治体の検査を補完するため、工場で独自の検査をしているが、公表の予定はない」とする。森 永乳業、雪印メグミルクも同様だ。業界関係者からは「一律に検査を強いられれば、中小のメーカーの大きな負担になる」との声も漏れる。
 東日本大震災の発生から1年近くたった2月、業界に変化がみられた。日本乳業協会が加盟各社に独自の検査を要請し、29日に結果を初めて公表した のだ。東日本の17都県にある工場でつくられた117の製品からは放射性セシウム(134と137の合計、検出限界値は10ベクレル)が検出されず、安全 性が確認できたという。
 自治体のモニタリングを理由に公表に消極的だった乳業協会が、態度を変えた背景に、学校現場の強い要望がある。東京都東部の小学校に通う低学年の 子どもの母親(33)は「安全だと言われているけれど、具体的にどれくらい放射性物質が含まれているのか知りたい」とこぼす。親が子どもに給食の牛乳は飲 まないよう言い含め、牛乳を拒否する児童も各地で相次いだ。
 東京都内のスーパーでは、かつて見かけなかった北海道や西日本産の牛乳が山積みになっている。西日本の原乳のみでつくるある牛乳のメーカーは東日 本への出荷量が震災前の4倍になった。担当者は「人気が出てありがたい半面、『放射能を心配する客が遠くの商品を求めている』と小売りから聞かされて複雑 だ」と打ち明ける。外部に製品の検査を依頼しているが、東日本のメーカーと同様に詳細な検査の結果を公表していない。
     *
 情報が少ない中、親の不安は募る。自治体も独自測定で安全確保に努めようとしている。東京都武蔵野市は昨年10月、市が外部に依頼した測定で7ベクレルが検出された、学校給食用の低温殺菌牛乳の納入を差し止めた。
 親たちでつくる「子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク」は牛乳メーカーに対し、放射性物質が国の暫定規制値を下回ったときも、「不検出」でなく測定値や測定条件などを公表すべきだと訴える。
 これに対し乳業協会は「メーカーが詳細な数値を公表して放射性物質の少なさを競う『低数値競争』が始まれば、結果的に風評被害につながる。国の基準を満たしていることを訴え続けるしかない」と困惑する。
 「政府の発表への不信感が根底にある現状で、メーカーが安全についての情報を適切に伝えて、消費者の安心を得ることは難しい」。リスクコミュニケーションを研究する「リテラジャパン」代表で福島県飯舘村のアドバイザーを務める西澤真理子さんは指摘する。
 西澤さんは、牛乳メーカーが独自検査の結果の発表を控えてきたことについて「平時からリスクコミュニケーションへ取り組んでおらず、保守的な対応 になってしまった」とみる。「放射性物質がどこに拡散したか国からの情報がなかったので、メーカーも対応が難しかったはず。放射性物質に限らず食品にリス クは付きもの。消費者との信頼関係を取り戻すため、牛乳が子どもにとって必要な栄養であることと並行して、食品にリスクがあることをわかりやすく伝えなけ ればならない」と話す。
     *
 キノコ類やモヤシなどを製造、販売する雪国まいたけ(新潟県)は早くから測定値の情報の開示に努めた。昨年9月に約2000万円のゲルマニウム半 導体検出器を2台、導入。新基準値より低い40ベクレルの独自基準をつくり、検査の結果をホームページ(http://www.yukiguni- anzen.jp/)で公開する。
 主力であるマイタケの出荷量は昨年8月に前年同期比で81・2%まで落ち込んだが、ホームページで検査の結果を公開した後の10月は、前年同期比で116・2%まで盛り返した。歌手の郷ひろみさんを起用したCMでも、検査の充実を宣伝した。
 マーケティング部の対馬秀夫係長は「取り組みが評価された。ただ、いくら安全性を強調しても、消費者から『まだ不十分』という声も寄せられている。放射能との戦いは長くなる」と厳しく受け止めている。【水戸健一】=つづく



 福島原発事故と放射能環境汚染・食品汚染・健康被害、チェルノブイリ関連情報案内所

食品新基準値 放射能への受容と受忍は違う

愛媛新聞社
特集社説2012年03月27日(火)
食品新基準値 放射能への受容と受忍は違う
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017201203279017.html

 食品に含まれる放射性物質の数値を規制する基準値が4月から厳しくなる。汚染食品が無秩序に出回らない保証となるならば、消費者にとって安心材料にはなるだろう。
 対象は放射性セシウムに限られる。現行の暫定基準値と比べると、新基準値は一般食品が4分の1以下、飲料水が20分の1以下だ。さらに乳児食品 の区分を設け、より厳しい規制をかける。成長途上の子どもの体は放射線の影響を受けやすいとされるだけに、理性的な判断といえよう。
 東京電力福島第1原発事故が起きるまで、国内には規制値がなかった。このため国は国際放射線防護委員会(ICRP)という専門家集団がつくった指標を暫定基準値と称して代用してきたわけだ。
 「暫定」という言葉だけでも消費者は敏感になる。これまでの食品管理に問題がなかったのか疑念を抱いて当然だ。事故から1年余が過ぎての変更もあまりに遅すぎる。
 新基準値をめぐる議論も後味の悪さを残す。文部科学省の放射線審議会が、規制強化を目指す厚生労働省に批判的意見書をつけた。基準値の厳格化が復興を妨げるなどとする内容だが、被災地を人質にとるかのような言い草にあきれるほかない。
 混乱や風評を避けたいばかりに温情主義に偏り、単純化した情報を流すことほど愚かなことはない。そもそも消費者の不信は汚染原因者である東京電力、情報開示を怠った国に向くはずだ。「消費者」と「生産者、被災者」の対立をあおるような風潮こそ省みなくてはなるまい。
 国は小中学校の屋外活動を制限する基準づくりなどでも緩い判断をしては改める失態を繰り返した。食品の新基準値の意味と解釈を丁寧に説明し、検査体制の実効性を保つことで実績を重ねていかなければ信頼回復はない。
 頼りない国や専門家を尻目に、企業や生産者は厳しい独自基準や自主検査を打ち出している。その努力は評価に値するが、基準の混在が国の規制を形 骸化させては消費者も立つ瀬がない。意味なく「放射能ゼロ」などとラベルを貼るような表示競争が過熱すると、産地の不当な排除を招く恐れもあると心得た い。
 被ばく線量は少ないに越したことはない。いかに基準値を厳しくしても、これ以下なら安全だと断じる科学的根拠が少なすぎるのが現実だ。長く放射能汚染と向き合わざるを得ない現実もある。基準値は社会集団に対する「受容」の求めにほかならない。
 ただそれは、おしなべて我慢を強いる「受忍」であってはならないはずだ。あくまでも決定権は個人にある。リスク回避の社会的経費だけに目を奪われ、情報共有と対話の努力を怠ってはならない。

食品放射性物質 横浜市、抜き打ち検査へ

東京新聞 TOKYO WEB
食品放射性物質 横浜市、抜き打ち検査へ
2012年3月31日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20120331/CK2012033102000028.html
 横浜市は四月から、流通している食品に含まれる放射性物質濃度を調べるため、スーパーやインターネットで販売 される食品の抜き打ち検査を実施する。市民から食品の安全性を問う相談が多いことなどを受けた措置。一年間で乳児用食品も含めた三百件を検査する。国が示 した食品中の放射性セシウムの新基準値に沿い、対応していく。 (荒井六貴)
 市によると、抜き打ち検査は国や東京都、新潟県などが既に実施している。
 検査する食品三百件の内訳は、豆腐などの加工品を含めた一般食品が二百件、粉ミルクなどの乳幼児食品が百件。市の担当者がスーパーなどで食品を購 入。新基準値の一般食品で一キログラム当たり放射性セシウム一〇〇ベクレル、乳児用食品で同五〇ベクレルを上回った場合、食品衛生法に基づき、店舗やメー カーなどを公表し、回収などを指示する。
 検査した食品については、市のホームページで知らせていく。
 市は、放射能汚染された牛肉や干しシイタケがスーパーなどで販売されたことなどを重視し、流通食品に検査対象を拡大することを決めた。
 市保健所の桃井宏之食品衛生課長は「市場でも検査を実施しているが、市場を通らない食品もあり、市民の安全と安心のため、満遍なく検査していきたい」と説明した。



南日本新聞 社説 [食品の放射能] 「安全と安心」の確保を

南日本新聞 社説
[食品の放射能] 「安全と安心」の確保を

http://www.373news.com/_column/syasetu.php?ym=201203&storyid=39501
( 3/31 付 )
東京電力福島第1原発の事故後から使われてきた、食品に含まれる放射性セシウムの暫定基準値が4月から新しくなる。新基準値は従来の4分の1~20分の1と大幅に厳しくなる。
 暫定基準値は、事故直後の非常時の措置であり、基準値の見直しは当然である。食の安全・安心を希求する消費者は、より厳しい基準を求めてやまない。それに応えることが被災地の農林漁業を再生させる近道にもなるだろう。
 何より新しい基準値が子どもへの内部被ばくによる健康影響に最大限配慮している点は評価できる。
 厚生労働省が設定した新基準は、魚や肉、野菜などの「一般食品」が1キログラム当たり100ベクレルと暫定基準(500ベクレル)の5分の1に、子ども がよく飲む「牛乳」は4分の1の50ベクレル、毎日の生活に欠かせない「飲料水」は20分の1の10ベクレルに下げられる。
 特筆すべきは、新たに粉ミルクやベビーフードなどの「乳児用食品」が区分され、一般食品の半分の50ベクレルの基準が設けられたことだ。放射性物質に影響を受けやすい乳幼児の口に入るものは極力低く抑えようという判断である。
 基準値算定の目安になったのは、食品中の放射性セシウムによる被ばく許容線量だ。これまでの年間5ミリシーベルトから1ミリシーベルトに強化し、それに 合わせて各食品群のベクレルを下げた。国の試算では新基準値を超えない程度の食生活なら年間被ばく線量は大きく下回り、問題ないという。
 ただ、この新基準値もがんの発症と体内被ばく線量の因果関係が完全に解明されていない現状では、全面的に安心できる数値ではない。消費者自らが日常口に する食品が放射性セシウムにどの程度汚染されているのかを見極めることが大事で、疑わしい食品の摂取は極力避けるに越したことはない。
 出荷される食品の放射性物質の検査に当たっている東日本の17都県には、これまで以上に厳格で精度の高い検査業務を求めたい。それには新基準に対応できる検査態勢が整っていることが不可欠だ。飲料水はじめ微量のセシウムを計測できる高性能な機器の確保も喫緊の課題だ。
 一方で、農林漁業など生産者への配慮も欠かせない。基準値が低いほど安全だといっても、厳し過ぎると生産現場を締め付ける結果になりかねない。国が主導して、丁寧な検査の実施と情報の公開を徹底し、国民の理解と安心を得ることが重要だ。

1日から食品新基準

とれまがニュース
1日から食品新基準=放射性セシウム、厳格化―魚・肉・野菜100ベクレル
2012年03月31日
http://news.toremaga.com/nation/nnews/395206.html

食品に含まれる放射性セシウムの新たな基準が1日から適用される。新基準は、東京電力福島第1原発事故直後の昨年3月に設定された暫定規制値より大 幅に厳格化され、肉や魚、野菜は暫定値の1キロ当たり500ベクレルから100ベクレルとなる。基準値を超えた食品が流通しないよう、厚生労働省は自治体 に検査強化を求めている。
 暫定規制値では食品を5分類し、「肉・卵・魚・その他」「野菜類」「穀類」を1キロ当たり500ベクレル、「牛 乳・乳製品」「水」を200ベクレルとしていた。新基準値は子どもに配慮して「乳児用食品」(50ベクレル)の区分を新設。「牛乳」も50ベクレルにし、 その他の「一般食品」(100ベクレル)と「水」(10ベクレル)を合わせて計4分類とした。流通期間が長いコメと牛肉には経過措置を設けて10月から新 基準を適用。大豆も来年1月に切り替える。 
 水と牛乳、乳児用食品は1年に食べる量の全てが、一般食品は半分が基準値ぎりぎりまで汚染されていたとしても、内部被ばくが年1ミリシーベルトを下回る計算だ。暫定値では5ミリシーベルトだった。
 汚染食品が検査をすり抜けないよう、厚労省は東日本の17都県に指針を通知。海底近くに生息する魚(対象は岩手、宮城、福島、茨城、千葉)、キノコやかんきつ類など、汚染度が高い可能性がある食品の重点検査を求めている。(了)
[時事通信社]
記事提供:時事通信社

イワナからセシウム検出(渓流釣り解禁見送り)

東日本大震災:福島・野尻川、イワナからセシウム検出 渓流釣り解禁見送り 関係者落胆
毎日新聞 2012年3月31日 東京夕刊
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20120331dde041040041000c.html

福島県の奥会津を流れる野尻川(金山町、昭和村)の漁協が4月1日に予定していた渓流釣りの解禁を見送った。3月28日の検査でイワナから、食品の 放射性セシウムの新基準(1キロ当たり100ベクレル)を上回る値が検出されたからだ。「去年は何の問題もなかったのに……」。解禁の準備を進めていた漁 協関係者は落胆する。【川崎桂吾】
 「この川のアユは格別なんだ。遠くに住む息子夫婦に送ってやると喜んでくれてね」
 30日午後、野尻川を縫うように走る国道脇に「禁漁」の看板を打ち付けながら、漁協組合長の五ノ井喜六さん(65)がつぶやいた。
 川は福島第1原発から浜通り、中通りを隔てて約130キロ離れている。会津地方でも屈指の清流で、首都圏からの釣り客も多い。昨シーズンはイワナ などから50ベクレル前後のセシウムが出たが、暫定規制値(500ベクレル)を下回り、渓流釣りも解禁された。ただ、風評被害などで客足は振るわず今年は 再起をかけたシーズンだった。
 3月初め、深雪を踏み分けてイワナを釣り検査に送った。新基準の適用を見越してのことだ。結果は45~66ベクレルで「やっぱり奥会津は大丈夫」 と安心した。ところが、常連客に年釣り券を送り始めた直後の28日、3月中旬に捕った魚から119~139ベクレルが検出された。「国が決めたことだから 受け止めざるを得ない。子どもたちが食べて万が一にも問題が起きてもいけない」
 周辺は釣り客向けの民宿も多く、解禁見送りは断腸の思いだ。川周辺の空間線量が高いわけでもなく、「食物連鎖の過程でセシウムが濃縮されたことも 考えられるが、詳しいことは分からない」と県水産課。検査で連続3回基準値を下回れば自粛要請を取り下げるとしているが、解禁の見通しは立っていない。
 漁協では6月にアユ釣りの解禁を控えている。「水温が上がれば魚の新陳代謝も上がってセシウムが排出されるかもしれない」
 淡い期待を胸に、五ノ井さんは今、雪解けを待っている。



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2012年3月29日木曜日

放射性セシウム 岩手3市町の川魚、新基準値上回る

河北新報社から引用 2012年03月28日水曜日
放射性セシウム 岩手3市町の川魚、新基準値上回る
http://www.kahoku.co.jp/news/2012/03/20120328t31008.htm

 岩手県は27日、県南部3市町の川魚から、食品衛生法による4月からの新基準値(1キログ
ラム当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムを検出したことを明らかにした。
 一関市の磐井川のイワナとヤマメ、砂鉄川のイワナとウグイ、大川のウグイ、奥州市の衣川の
ヤマメ、住田町の気仙川のウグイからそれぞれ101~189ベクレルの放射性セシウムを検出し
た。現行の暫定基準値(500ベクレル)は下回っている。
 15~22日に採取した魚を検査した。県水産振興課は「4月以降の対策を検討している」と
話した。



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地場スーパーが放射線量検査機

中日新聞から引用(2012年3月28日)
地場スーパーが放射線量検査機
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20120328/CK2012032802000111.html

2012年3月28日

 放射性物質による食品汚染への不安が広がる中、各務原市那加本町の食品スーパー「浅野屋」は、放射線量検査機を独自に導入した。検査を実施する流通大手は多いが、消費者の不安を減らすためには、地場スーパーでも検査は必要と判断した。
 検査機は、ベラルーシ共和国のアトムテックス社製で、購入費は約200万円。セシウム137、セシウム134などの4項目の数値を測れる。店頭に並べる商品を事前に抽出検査するほか、客が持ち寄った食材検査も無料で受け付ける。
 国の放射性セシウムの基準値は4月から、一般食品は1キログラム当たり100ベクレル以下と厳格化される。浅野屋は米と野菜約20種類を抽出検査し、結果を店頭に張り出している。1キログラム当たり50ベクレルを超えた場合は販売しない方針。
 客が持ち寄った食材も、短時間で検査可能だ。岐阜市岩地、主婦赤地ひろみさん(51)は、自分が育てた米を持参し検査した。「C(セシウ ム)137は検出されず、C134は8・48ベクレル以下、±7・14ベクレル」との検査結果が出て、赤地さんは「孫にも食べさせるので、安全そうで良 かった」と胸をなで下ろした。
 客からの検査依頼は、検査機を導入した今月初めからこれまでに10件あった。自宅で育てた米の依頼が多いという。浅野屋の営業部長小山雄司さん(33)は「安全安心な食品を提供し、喜んでもらいたい」と話す。問い合わせは、浅野屋=電058(382)0146=へ。
 (佐久間博康)



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ヒラメ、ババガレイ 出荷自粛 茨城

MSN Japan産経ニュース
ヒラメ、ババガレイ 出荷自粛 茨城
2012.3.29 02:05
http://sankei.jp.msn.com/region/news/120329/ibr12032902050001-n1.htm

県漁政課は28日、4月以降の国の新基準(放射性セシウム1キロ当たり100ベクレル)を上回ったとして、新たに2種を県内全域で出荷自粛にすると 発表した。2魚種は北茨城市沖で22日採れたヒラメ(同137ベクレル)、ババガレイ(同260ベクレル)。また、大洗町沖で22日採れたイシガレイ(同 92ベクレル)が県独自の基準(同50ベクレル)を上回り、県央部で出荷自粛する。
28日現在で、県内全域で出荷自粛となるのはマコガレイなど10種。今回加わったババガレイは県北部での自粛だったが、100ベクレルを超え、県内全域で自粛となる。また、県独自基準での自粛は、県北部3種、県央部3種、県南部2種となった。
毎日新聞 2012年3月27日 地方版
東日本大震災:早期の漁再開期待 来月も自粛で県漁連 /福島
http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20120327ddlk07040112000c.html

福島第1原発事故の影響で自粛が続く沿岸漁業について、県漁業協同組合連合会の組合長会は26日、4月も漁を再開しないことを決めた。4月から適用 の新基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムを検出する魚種が30%に上っていることなどが理由。県漁連の野崎哲会長は、県による今 後の検査で魚種などを選定し、早期の試験操業につなげる意向を表明した。
 会議で、県は1~3月に行ったモニタリング検査の結果を報告。魚類では、ヒラメやアイナメ、マコガレイなど暫定規制値(同500ベクレル)超えの 9種を含む30種で新基準値を超え、底魚を中心に高い濃度のセシウムを測定した。組合長らは「これでは消費者の理解が得られない」などとして漁自粛を決め た。
 野崎会長は、一部の魚種でセシウムの数値が落ち着いてきたなどとして「具体的な場所と魚種が決まればやれる段階まで来た」との認識を示し、4~5 月にも試験操業の実施にゴーサインが出る可能性を示唆した。ただ、実施計画の策定など準備を進める必要があるとして、実際の漁までは「1カ月から1カ月半 はかかる」とした。
 一方、東京電力は同日、第1原発の警戒区域(半径20キロ圏)で3月末~6月末、いわき市漁協と相馬双葉漁協の協力を得て、魚介類を対象にした放射性物質のサンプリング調査を初めて行うと発表した。【清水勝】
宮城 スズキの水揚げを自粛へ
3月28日 23時29分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120328/k10014042151000.html

来月から食品に含まれる放射性物質の基準が厳しくなるのを前に、宮城県や漁協などでつくる連絡会は、比較的高い値の放射性セシウムが検出されている宮城県沖でとれた魚のスズキについて、30日から水揚げを自粛するよう漁業者に要請することを決めました。
宮城県の七ヶ浜町や亘理町の沖合でとれたスズキからは、先月から今月にかけて、比較的高い値の放射性セシウムが相次いで検出され、1キログラム当たり最大で360ベクレルに上り、最近の検査でも100ベクレルを超えました。
魚などの食品に含まれる放射性セシウムを巡っては、国の基準値が来月から厳しくなり、1キログラム当たり500ベクレルから100ベクレルになることから、宮城県や漁協、市場の関係者でつくる連絡会は28日、塩釜市で会合を開き今後の対応を協議しました。
その結果、30日からスズキの水揚げを自粛するよう漁業者に要請することを決めました。
自粛の対象となるのは、石巻市の金華山より南から山元町までの沿岸の海域で、原発事故の影響で宮城県内で海産物の水揚げを自粛するのはこれが初めてです。
七ヶ浜町で50年以上漁をしている男性は「100ベクレルを超えたということでしかたがないが、スズキは高級魚だけに、自粛になると死活問題だ」と話していました。
茨城独自の水揚げ自粛 27日から
3月27日 5時38分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120327/k10013988051000.html

茨城独自の水揚げ自粛 27日から
3月27日 5時38分

茨城独自の水揚げ自粛 27日から
食品の放射性物質の基準値が来月から厳しくなるのを前に、茨城県沿岸の漁協で作る組合は、新しい基準値を超える魚が市場に出回って信頼を損なわないように16種類の魚について、27日から沿岸の全域または一部で水揚げを自粛します。
これは、一般食品の放射性セシウムの基準値が来月から1キログラム当たり100ベクレルと大幅に厳しくなるのを前に、茨城県沿岸の漁協で作る組合が独自に行います。
このうち今月の検査で1キログラム当たり100ベクレルを上回る放射性セシウムが検出されたマコガレイやマダラ、スズキなど8種類の魚は、茨城県沿岸の全域で27日から水揚げを自粛します。
また国の新しい基準値の半分の50ベクレルを超える放射性セシウムが検出された魚とまだ検査が終わっていない魚の合わせて8種類も、海域を限定して水揚げを自粛します。
新しい基準値を超える魚が市場に出回って信頼を損なわないようにする独自の取り組みで、今後行う定期的な検査の結果によって解除の時期や新たに水揚げを自粛する魚を決めるということです。
茨城県は対象となる魚の名前や海域を県のホームページで27日にも公表することにしています。

2012年3月24日土曜日

ツバメの巣 福島県大熊町

MSN Japan産経ニュース
ツバメの巣から140万ベクレル 離れれば「影響なし」
2012.3.23 23:18 [放射能漏れ]
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120323/dst12032323180011-n1.htm

 環境省は23日、東京電力福島第1原発から約3キロ離れた福島県大熊町にある建物の壁で採取したツバメの巣から、1キログラム当たり約140万ベクレルの放射性セシウム(セシウム134と137の合計)を検出したと発表した。
  環境省によると、巣はセシウム濃度が高い付近の田んぼの泥や枯れ草を集めて作ったとみられる。千葉市の放射線医学総合研究所(放医研)に運び、巣表面の放 射線量を測定すると毎時2・6マイクロシーベルトだったが、約50センチ離れると同0・08マイクロシーベルトに下がったことから、同省は「近づかなけれ ば巣による人への影響は無視できると考えられる」としている。
 調査は、事故による生態系への影響を調べようと放医研などと連携。昨年11月から、原発20キロの警戒区域内外で、放射線の影響を受けやすいとされる動植物を中心に選定、調査した。

汚染灰柏市2012.3.13

MSN Japan産経ニュース
汚染灰抱え再稼働 柏市のクリーンセンター 千葉
2012.3.13 21:33
http://sankei.jp.msn.com/region/news/120313/chb12031321340006-n1.htm

千葉県柏市は13日、放射性セシウムを含む焼却灰の保管場所がなくなったため停止していた、ごみ処理施設「南部クリーンセンター」の操業を再開し た。灰の放射性セシウムの濃度を高めるとして、草や木の枝などの焼却を制限し別の施設で保管してきたが、限界に近づいたため。今回、同センター内に新たに 灰の保管場所を確保した。ただ、市は操業できる期間を約45日間と見込んでいる。
 草や木の枝は市第二最終処分場で仮保管しているが、1989トンに達し焼却せざるを得なくなった。ほかのごみと混ぜて焼却することで、放射性セシウムの濃度の大幅な上昇を防ぐ。
 同センター内で保管している焼却灰は、207トン(ドラム缶1049本分)と満杯状態だったが、従来の地下だけではなく1階のわずかなスペースを空けてドラム缶約300本分の保管場所を確保した。
  同センターでは昨年6月、焼却灰から1キロ当たり最大7万ベクレルの放射性セシウムを検出。国の基準で埋め立て可能な同8千ベクレルを大幅に上回ったこと から、9月に焼却を停止。他の施設ではごみ処理が追い付かなくなった11月に稼働を再開したが、灰の保管容量が限界に近づき今年1月に再び停止していた。

タケノコ2012.3.21

MSN Japan産経ニュース
香取市産タケノコ 出荷自粛要請 千葉
2012.3.21 22:39
http://sankei.jp.msn.com/region/news/120321/chb12032122400002-n1.htm

 千葉県森林課は21日、香取市内で生産されたタケノコから1キロ当たり130ベクレルの放射性セシウムを検出したため、同市に出荷自粛を要請した と発表した。国の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)よりは低いが、4月以降の新基準値(同100ベクレル)を上回っているため。市場には出回って いないという。
 県内では35市町村でタケノコを栽培している。平成22年度の出荷量は、280トンで全国16位。出荷自粛要請は今回が初めて。
 県はまた、昨年8月~今年3月に検査した18市31人の生産者が栽培する原木施設・露地シイタケが新基準値を上回ったため、今月9日に出荷自粛を要請したことも明らかにした。

シイタケが新基準値超え2012年3月22日

MSN Japan産経ニュース
シイタケが新基準値超え 8生産者に出荷自粛 千葉県

2012.3.22 22:28
http://sankei.jp.msn.com/region/news/120322/chb12032222290009-n1.htm


千葉県森林課は21日、千葉、木更津、睦沢、富津の4市町の8生産者が栽培したシイタケから、それぞれ1キロ当たり110・4~316ベクレルの放 射性セシウムを検出したと発表した。国の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)よりは低いが、4月以降の新基準値(同100ベクレル)を上回っている ため、県は生産者に出荷自粛を要請した。市場には出回っていないという。
 同課によると、新基準値を超えた場合、現在は生産者単位で出荷自粛を要請しているが、4月以降は市町村単位での出荷制限となる。県内ではこれまで、18市計31人のシイタケ生産者が、新基準に従い出荷自粛要請を受けている。



毎日新聞 2012年3月22日 地方版
放射性物質:新基準値、全食品で先行運用開始 県、国の厳格化に先駆け /千葉

http://mainichi.jp/area/chiba/news/20120322ddlk12040214000c.html

4月から厳格となる国の食品の放射性物質の新基準値について、県は21日から、県産の全食品について、本格的な先行運用を開始した。県内農産物の流 通期間を考慮し、国の運用開始後、新基準値を上回る食品が市場に出回らないようにするための措置。新たに香取市産のタケノコで新基準値1キロ当たり100 ベクレルを超える同130ベクレルが検出され、県は同日、タケノコの出荷自粛を同市に要請した。
 国が示した食品中の放射性セシウムの新基準値は、一般食品が1キロ当たり100ベクレル、牛乳、乳児用食品が同50ベクレル、飲料水が同10ベクレルで、食品衛生法に基づき、基準値を超えた食品は出荷停止になる。
 県農林水産政策課によると、県の独自措置の対象は全食品。国は米と牛肉は9月末まで、大豆は12月末まで、経過措置として暫定規制値の適用を可能 としているが、県は、新基準値以上の数値が出た場合は出荷自粛を要請する。新基準値の適用について、県は16日付で全市町村やJAなど関係機関に通知済 み。
 新基準値は飲食する状態で検査するのが特徴で、お茶の場合、これまで荒茶の状態で同500ベクレルを超えたものが出荷停止となっていたが、新基準値は荒茶または製茶10グラム以上を熱水に60秒浸し、抽出した飲用茶の状態で同10ベクレルを超えた場合、出荷停止となる。
 県はすでにシイタケについて新基準値を超えた18市町の生産者に出荷自粛を要請。魚介類についても、手賀沼でとれたモツゴとフナが新基準値を超え、関係漁協に対し、出荷自粛を要請している。【斎藤有香】

海産物放射性物質検出

毎日新聞(2012-03-21)
http://mainichi.jp/photo/archive/news/2012/03/21/20120322k0000m040059000c.html

海産物(オカメブンブク、ゴカイ類、シロメバル、ヒラメ)
放射性物質検出 核種は明記なし(セシウムと思われる)

いわき市沖約10kmの海域

石丸隆教授・東京海洋大(海洋環境学)
昨年7月 オカメブンブク845ベクレル(1kg)、ゴカイ類471
昨年10月オカメブンブク582 ゴカイ類382

水産庁調査 福島県沖
シロメバル1920(1kg) ヒラメ4500