2012年2月26日日曜日

カドミウム吸うイネ開発 集積後焼却、セシウム応用も

東京新聞から引用
カドミウム吸うイネ開発 集積後焼却、セシウム応用も
2012年2月25日 夕刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012022502000192.html

 人体に有害な重金属・カドミウムをよく吸収するイネの開発に、石川県立大の西沢直子教授と東京大のグループが成功し、二十四日発行の英科学誌「ネ イチャー・サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された。カドミウムが多い水田の浄化に役立つほか、放射性セシウムの除染にも応用できるという。
 研究グループは、土壌から養分を吸うために働く多くのイネ遺伝子を調べ、「NRAMP5」という遺伝子が金属元素の吸収に重要であることを突き止めた。この遺伝子を働かないようにしたイネを育てると、茎や葉の部分に、普通のイネの四倍の濃さでカドミウムが集まってきた。
 これを栽培すれば土壌のカドミウムを広い範囲で効率よく吸収できる。育てたイネはカドミウムが環境に広がらないよう、焼却処分する。
 西沢教授は「NRAMP5を抑えると、金属を運ぶ他の遺伝子の働きが逆に活発になり、カドミウムの集積が進む」とみる。
 西沢教授は「実験に用いたイネは遺伝子に操作を加えた作物なので、すぐに水田で栽培することはできない。研究成果を生かして、適した品種を育成したい。またセシウムも金属であり、同様の仕組みで除染に適した植物を開発できるはずだ」と話している。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。